レーシングカーとナンバー付き

今年からご縁があって、991後期型のCUPカーを2台メンテさせていただくことになりました。1台はシーズン途中からPCCJへ参戦し、もう1台は今年後半練習にあて、来シーズンPCCJ参戦の予定です。

来シーズンはPCCJに2カーエントリーできそうなんで、かなり忙しくなりそうです。

PCCJに参戦して感じたのは、やっぱりレースの規模が大きいという事。

以前参戦していたカップチャレンジと比べても機材の量も人員も増えるし、その分運搬のトラックや機材車両も多く必要。

宿泊や食事もしかりで、GT300とかに近い布陣になります。

また、クルマの方も991後期という事で、カップチャレンジの時の997後期から比べると色々進化しているし、クルマの特性もだいぶ変わっているので、それにアジャストしていく事が必要です。

今日もファクトリーでカップカーをメンテしながら、一般車両の車検点検とかシートの取り付けとかレース以外の作業も並行して進めています。

メンテ中のカップカーを見ていて思うのは、やっぱりポルシェの市販車と共通項目が多いな~という事。

GT300に近いタイムで走る純粋なレーシングカーなのに、基本的な構造はナンバー付きのGT3と全然変わらないのです。

見てると、ナンバー付きGT3も色々いらない物外して、ロールケージ入れて、サス、ブレーキ関係入れ替えれば、ほぼカップカーにできるな~と思えます。

ボディの下面なんてそのままGT3。

たぶんこの角度だと、GT3となんら変わらないと思います。

でも細かいところ見て行くと、当然色々違うのですが、GT3に流用できそうなパーツも沢山目につきます。

例えば・・・

このミッション下のカバーとか。

フラットで空力は良さそうで、NASAダクトも付いていて、冷却も良さそうです。

あとはドライブシャフトの冷却ダクトとか、ブレーキの冷却ダクトとか・・・

メインマフラーが無いカップタイプマフラー。

PCCJは触媒付いてるので、ストレートのPCCAより音はかなり静かです。
まだ確認はとってませんが、GT3に流用できそうなパーツもいろいろ見られます。
そしてクルマのセットアップも997とはかなり違います。
タイヤの空気圧だったり、アライメントだったり車高だったり、空力のセットアップ、ABSのセッティングなどドライバーとコースに合わせてセットを詰めて行くんですが、これも市販車のGT3にフィードバックできるものが多くて、今後ナンバー付きの車両でサーキット走る人達にノウハウを提供できると思います。
こんな感じでレーシングカーとナンバー付きと両方ともメンテしながらセットアップを行っているからこそ、ナンバー付きのクルマに提供できるノウハウやデータがたまっていきます。
この辺が当社の特徴でもあるので、サーキット走る方は是非一度お立ち寄りください。
運が良ければカップカーを身近に見られるかもしれません。

2019年07月11日